CPE生産技術者マネジメント資格は、生産技術者として必要とされるマネジメントスキルの能力をより明確にするために、
2019年1月期の試験から名称が「CPE」から「CPE-B級」に変わります。
「CPE-ME」は、2019年11月期の試験より、「CPE-A級」とし、生産技術分野のプロフェッショナルとしての総括的なマネジメントを身に付けていることを証明します。
※すでにお持ちいただいている資格の価値が変わることはございません。
トヨタ自動車 戸高様 インタビューその1|トヨタ自動車におけるエンジニアリング室の役割とは?
(聞き手:日本能率協会 CPE事務局 中川雅志)
トヨタ自動車におけるエンジニアリング室の役割とは?
中川:
本日はトヨタ自動車の戸高さんにインタビューさせていただきます。
まず、戸高さんの現在のお立場や社内での役割についてお聞かせください。
戸高:
車両工機部 エンジニアリング室の室長をしています。
車両工機部は主に自動車の大物板金部品用金型や樹脂部品用金型の製作と、できた部品の品質を確認するためのチェッキングフィクスチャー(C/F)と呼ばれる測定用治具を製作しており、エンジニアリング室では造型戦略や造型技術開発、型費用のマネジメントといった分野を担当しております。
また金型の製作自体は現場が行いますが、その際の困りごとをエンジニアの目線で解決していくことも重要な業務の一つです。
中川:
困りごとの解決ということですが、例えばどんな困りごとがありますか。
戸高:
例えば、カムリやプリウスなど月間生産台数が非常に多い車種の金型では、型表面の摩耗が起こりやすく、それを緩和するために表面を溶接強化するのですが、その際に溶接不良が起きる場合があります。
どうすれば磨耗に強い金型を造ることができるのか、溶接不良を少なくできるのか、そういったことを考えています。
現場は過去の経験に裏付けられたカン・コツで対処していますが、ベテランと若手ではどうしても経験の差で品質に差が出たり、同じ品質を得るまでに時間がかかったりしてしまいます。
それを一般解化するために、計測機器を活用した現象の解析も行っています。
2017以降、TNGAと呼ばれる共通プラットフォームへの切り替えが本格化していきます。
部品の切り替えに伴って金型の製作負荷も大変高くなっていくことが予想されています。
それを乗り切るためには生産性をもっともっと効率化していくことが必要となります。
どういう方法を採れば、より早くより短いリードタイムで金型が作れるのか、われわれは現場の人たちといっしょになって取り組んでいるところです。