CPE生産技術者マネジメント資格は、生産技術者として必要とされるマネジメントスキルの能力をより明確にするために、
2019年1月期の試験から名称が「CPE」から「CPE-B級」に変わります。
「CPE-ME」は、2019年11月期の試験より、「CPE-A級」とし、生産技術分野のプロフェッショナルとしての総括的なマネジメントを身に付けていることを証明します。
※すでにお持ちいただいている資格の価値が変わることはございません。
トヨタ自動車 平田様 インタビューその3|海外出向を通して学んだこととは
トヨタ自動車 MS車体生技部設備技術室 主幹
平田 正成様
CPE資格(現在のCPE-B級資格)の資格取得者インタビューをお伺いしました。
(聞き手:日本能率協会 資格制度事務局 勝田 / 中本 / 柏原)
※敬称略
海外出向を通して学んだこととは
勝田
海外出向された際のお立場やお役割について教えてください。
平田
海外へ出ると1つ上の職位で業務することになるのですが、ローカルマネージャーの相方として、プレスの製造現場を3年間見てきました。
勝田
国内外でプレスの生産技術やマネジメントを経験されてきたのですね。
平田
私が行ったのはヨーロッパのイギリスで、トヨタ車、日本車がなかなか売れていない環境でした。
海外出向中は、生技ではなく製造部の立場でしたが、生産技術がバックグラウンドにありましたから、実質上は製造兼生産技術という形で仕事をさせていただきました。
勝田
海外出向で、守備範囲がより広くなったのですね。
平田
はい、貴重な経験をさせていただいたと思っています。
イギリスは、私がいた2年目(2016年)にEU離脱の国民投票があり、離脱が決まりました。
ちょうどそのころ、新車の企画をしていたのですが、投資の規模や環境がガラッと変わってしまいました。
ただでさえ厳しい毎年の原価低減目標が、さらに2割ほど厳しくなりました。
勝田
国内と海外では、生産技術者の役割にどのような違いがあるのでしょうか。
幅広い責務を持って業務しなければならない環境が多いように感じましたが、いかがでしょうか。
平田
国内だから海外だからという訳では無いと思いますが、やはり事業所の規模がヨーロッパの場合は小さいので、1人で見なければならない範囲は広くなります。
海外で管理者の立場で業務、組織を見るようになり、会社をつぶすかつぶさないかという環境で日々過ごすうちに「原価」に対する理解が身に着いていったと思います。
職場とその職場の原価に責任を持たされるので、経営目線で考えて判断を下し、そこから導いた活動をしなければなりません。それが海外へ出て学んだことです。
社員の数が多いと、1人ひとりが専門家になることがよくあるのですが、そうでない会社も結構あると思います。
規模が小さいところだと、1人ですべてを見るようなケースもあるでしょう。
私のヨーロッパでの経験は、そのような視野を大きく広げる機会になったと思ってます。